[1164]アボカド

「森のバター」ともいわれる果物アボカド。バターのように脂肪分が多く滋養豊かなためこのようにいわれます。別名alligator pearといわれ、これを訳して日本では「ワニナシ」と呼ばれることもあります。黒くごつごつしたその風情はワニの頭のようでもあります。またナワトル語(北米やメキシコのインディアン語)によれば「睾丸」という意味も。ま、似ていなくもないですけど。

アボカドに豊富に含まれる脂肪分はほとんどが不飽和脂肪酸であり、血中コレステロールを増加させる心配がありません。バターと聞いて敬遠しがちですがダイエットの妨げにはなりません。むしろビタミンEも多く含まれ体には良いのです。

アボカドはクスノキ科の植物で、通常の果実が甘さで鳥獣を引きつけるのに対し、脂肪分で引きつけて種子散布を促します。エネルギーとしては糖分より脂肪分の方が優れているので、より多くの鳥獣を引きつけることができるのです。

アボカドは生で食されレモン、カボス、マヨネーズなどと和え、サラダなどに用いられます。果物ではありますが、甘みはほとんど無いため醤油にも合います。まったりとした食感がマグロに似ているため、寿司ネタとしても人気があります。また、未熟な硬めのものを加熱するとホクホクになっておいしくいただけます。アボカドは甘くないので様々な料理にも使えそうです。

さて、スーパーで並んでいるアボカドの選び方。緑色をしているものは未熟なのでできるだけ黒いものを選びます。さらに、熟しているかのポイントはヘタをみます。ヘタのところがしぼんで、ヘタが落ち込んでいるようなものが熟して食べごろ。ヘタがみずみずしくしっかりしているものは追熟が必要です。

包丁で丸ごとぐるりと周囲に切れ目を入れ、それを互いにひねるように回転させ半分にします。片方に大きな種が留まりますが、これに包丁の束に近いところの角をトンと刺し、包丁をひねると種を取り出すことができます。種には毒がありますので食べてはいけません。小さな子供がいる家庭や動物を飼っている場合は種の取扱いには注意しましょう。

なお、アボカドをアボガドと濁って呼ぶ人も多いですが「アボガド」はスペイン語で弁護士のこと。濁らず「アボカド」と呼ぶのが正しいのです。

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著者プロフィール

たまごや
1954年1月東京中野区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在茨城県にて有限会社たまごや主催。独自の視点によるコンテンツの発信と「感動の園芸・儲かる農業」をテーマとした肥料販売サイト「たまごや商店」を手がける。