[1228]第三のビールと発泡酒

ビールと発泡酒の歴史はそのまま国税局と酒造メーカーの攻防の歴史ともいえるものです。ビールは税金が高いため、ビールに該当せずしかし美味しいビールもどきを開発して発泡酒として販売した。これがヒットすると国税局はこの発泡酒の税率も上げてきた。

しかしここで怯むメーカーではありません。ビールにも発泡酒にも該当しない、リキュール類という範疇でまたもやビールもどきの第三のビールを造ります。おそらく国税局は第三のビールにも増税を課すでしょう。取れるところから取るというのが税金の基本ですから。

さて、このビールと発泡酒と第三のビール。ビールは価格が高いのですぐわかりますが、発泡酒と第三のビールはなかなか区別がつかないと思います。現在ビール売場で売られているのは発泡酒より第三のビールの方が多いので、安いビールもどきを買った場合はほとんど第三のビールでしょう。

第三のビールは、製造に趣向を凝らしており発泡酒よりコクや香りが優れたものが多く、人気ヒット商品も数多く出ています。飲んでみるとビールと間違うくらい美味しいですが、そのあとに本物のビールを飲むとやはり違いは明確です。

〈ビール〉

麦芽、ホップ及び麦その他の政令で定める物品と水を原料として発酵させたもの。原料の量について厳密に規定があり、少なかったり、多かったりするとビールと呼べなくなる。

代表的な製品:アサヒスーパードライ

〈発泡酒〉

麦芽又は麦を原料の一部とした酒類で、発泡性を有するものをいいます。ビールを造るときに規定より少ない材料で作った場合にはビールとは呼べず、発泡酒となります。使う原料が少ないため味はビールより劣りますが、ビールの高い酒税がかからないため経済的なビールとして人気を集める一方で、安物、貧乏臭いなどのイメージも付きまとうことになります。

代表的な製品:
麒麟淡麗〈生〉1998年発売
アサヒ本生ドラフト2001年発売

〈第三のビール〉

最近人気のビールもどきがこれ。最大の特徴は、酒税法上「ビール」または「発泡酒」に属さない扱いにするために、原料に麦芽そのものを使っていません。発泡酒に麦芽スピリッツや焼酎を混ぜてビールの風味を出したものです。

代表的な製品:
「クリアアサヒ」アサヒビール
「のどごし」キリンビール
「ドラフトワン」サッポロビール
「ジョッキ生」サントリー

350ml缶として酒税の違いは以下のとおり。

ビール¥218(うち酒税¥77)
発泡酒¥145(うち酒税¥46.9)
第三のビール¥125(うち酒税¥28)

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著者プロフィール

たまごや
1954年1月東京中野区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在茨城県にて有限会社たまごや主催。独自の視点によるコンテンツの発信と「感動の園芸・儲かる農業」をテーマとした肥料販売サイト「たまごや商店」を手がける。