カテゴリ"政治・国際情勢の常識"のコラム

[1253]EU大統領

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民主党の政権交代の陰に隠れてしまった感はありますが、2009年の国際的に重要なニュースにEU大統領の誕生があります。成熟した西欧や北欧に加え、新進の東欧が加わり、欧州連合(EU)は大きな連邦を目指していますが、その代表がEU大統領です。

「連邦」といえばそれぞれ国があるとはいえ、集合した一国家として機能するのが目的。アメリカが独立した州が「連邦」して「合衆国」というように、EUもいまやいってみれば合衆国といえなくもありません。その大統領ということはブッシュ大統領やオバマ大統領と同じ位置を目指すということ。EU大統領の誕生とはそういう意味だということです。記念すべき第一歩といえましょう。

初代大統領(任期2年半)はベルギーのファン・ロンパウ首相が選ばれました。「外相(任期5年)」には英国のキャサリン・アシュトン欧州委員が指名されました。これはなかなか微妙かつうまい人選です。

というのも、イギリスは欧州でありながら、通貨は自国のポンドを使用しています。EUといえばユーロを使うのが当たり前。しかしイギリスはそれに反発しているのです。自国が一番と思っているその背景は、大統領選出にも現れていました。

一時はブレア前英首相を大統領に推す動きもありましたが、イラク戦争に賛同した経緯がありドイツやフランスなどの大国の支持を得られなかったのです。しかし、英国の影響力は大きいので無碍にもできない。そこで外相にイギリスのアシュトン氏が選らばれるいきさつとなったようです。

EU大統領はEUの規範となる「リスボン条約」の発効(2009年12月1日)に伴って新設される最高位のポストです。27ケ国の加盟によるEU諸国、人口約5億人を擁する連邦共同体となりました。これで、アメリカ合衆国、ロシア、中国に対等に張り合うことができます。激化する国際情勢。その激流のなかで弱小日本は、果たして埋もれず溺れずにがんばっていけるのでしょうか?

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2つ以上の政党からなる連合政権の一形態を連立政権といいます。議院内閣制をとる国で議会内において単独で過半数を得ないときに成立します。アメリカのように二大政党制となっている場合には一政党が単独で過半数を制することが多いので成立しにくいですが、日本のように多党制となっている場合には単独政党では過半数に及ばないことが多いので成立しやすいとされます。

2009年衆院選で圧勝した民主党は、一緒に選挙を戦ったとして国民新党と社民党を連立政権を組む動きとなっています。

そもそも連立政権は、与野党の力が拮抗しているときに、過半数を確たるものとするため、違う政党同士が不承不承連立するものなので、今回のように民主党圧勝の場合は、民主党としては連立を組む必要は本来はありません。

一方国民新党や社民党からすれば、連立することで(通常は)大臣席を確保できるのでこれは美味しい話となります。議員という人種は本当に大臣席に憧れるものらしい!?

しかし、今まで連立政権に付随した政党はろくなことになっていません。今回大敗を喫した自民党と連立を組んでいた公明党を見れば明らかです。

もともと政策が違うから別々の「党」になっているのに、あたかも同じ方針であるかのように振る舞い連立を組む。政党の支持率には波風があり、良いときはともかく、今回の自民党のように総崩れになったときに、公明党も同じ運命をたどることになるのです。

2000年に自由党から分裂して発足した政党に保守党というのがありました。初代党首に女優の扇千景が就任したことで記憶にある方も多いでしょう。保守党は、森内閣の時に自公保政権として自由民主党、公明党、保守党の連立政権を持ちました。保守党の党首「扇千景」は建設大臣、運輸大臣、国土庁長官の椅子を次々与えられましたが、その後の選挙で自身の議席を得られず、保守党は自民党に吸収、事実上消滅したのです。

今回、民主党と社民党や国民新党が連立を組むとすれば、社民党の福島党首や国民新党の亀井静香代表代行にもおそらく大臣席が用意されるのでしょう。

しかし、それに喜んでいると、4年後には痛い目にあうこと必至です。今回の民主党のマニフェストは立派ですが、これを実現できなかった場合4年後には国民の審判を受けることになります。もし連立政権で効果が上がらなかったら、国民新党、社民党ともに議席ゼロになるはずです。そのときに生き残れるのか?

野党は、野党らしく、共産党のように、信念をもって野党に徹することが野党の存在する意味といえるでしょう。

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[1246]衆院選2009展望

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前回の2005年衆院選のときも書いたので、今回も書きましょう。題して衆院選2009展望。

といっても今回の衆院選は前回の「小泉改革=郵政民営化選挙」と同様、選挙目的が明確です。もちろん民主党の言うように政権交代選挙です。

自民党を支援する国民も民主党を支援する国民も、政治を変えたいという思いは同じでしょう。今回の選挙は自民党を支持する人もとりあえず政権交代させようという思いがある選挙です。おそらくは民主党が政権をとることは間違いの無いところです。自民党はガラガラと音を立てて野党に転落。

しかし、実際に民主党は政権を獲得した後が正念場です。

国民は自民党のやることをことごとく反対してきた民主党を知っています。鳩山由紀夫氏の揚げ足を取るような反論に嫌気をさした国民も多かったことでしょう。また、小沢氏が代表時代に言っていたように民主党に政権担当能力は怪しいものです。そんなことは承知の上、ひっくるめても政治を変えたい、という国民の意志が働くのが今回の選挙ではないでしょうか。

民主党は「官僚主導の政治に終止符を打つ」とのことですが、官僚は絶大な権力を持っています。この権力に対し対等に渡り合えるのは今のところ自民党しかありません。官僚にとって自民党は手ごわいが、民主党など鼻にもかけないほどちょろい。官僚相手に結局何もできない民主党になりはしないか?

一方で野党に落ちる自民党も巻き返しを図ることでしょう。選挙で自民党の古い古参議員(妖怪ども)が一掃されるのも見逃せません。若返る自民党、責任の重大さに改めて自覚せざるを得ない民主党。良くも悪くもこの選挙は、日本の政治が新たな第一歩を踏み出す選挙となることに間違いありません。

あと、衆院選と同時に行われる裁判官の国民審査。判断材料も提供されないまま、罷免をするかどうか聞かれても戸惑うばかりですが、今回の国民審査の対象となる裁判官はここで公開されていますので、一度眼を通しておくといいでしょう。

Yahoo!みんなの政治:衆議院選挙2009国民審査
http://senkyo.yahoo.co.jp/judge/

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[1237]北朝鮮の宇宙開発と核ミサイル開発

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北朝鮮は4月4日から8日までの間に試験通信衛星「光明星2号」を銀河ロケットで打ち上げると予告しています。これを受けて、日・米・韓国など6カ国協議参加国はいずれも懸念を表明。日本の麻生総理も「国連安全保障理事会の制裁決議に違反する」として再三中止を求めているのが現状。

北朝鮮は平和利用の宇宙開発といい、他の諸国は軍事兵器の開発と位置づけているところに問題点があります。果たして、北朝鮮が行なう「ロケットの発射」宇宙開発なのか軍事開発なのか?

これは実のところ、判断は難しいのです。

というのは、今回使うロケットはテポドン2号といわれ、この弾頭には、人工衛星も積めるし核弾頭も積めます。そして大気圏外(高度約1000km)まで打ち上げられた弾頭を地球の周回軌道に乗せれば人工衛星だし、その軌道を他国のある地域に向ければ大陸間弾頭ミサイルになるからです。

つまり宇宙開発と大陸間核兵器開発は同じ技術を使い同じレベルが要求されるもの。したがって、人工衛星を打ち上げられる国は、大陸間弾頭ミサイルを所持しているのと同じことなのです。

今回北朝鮮の行なおうとしている実験について、平和利用かそうでないかの議論はこれで無駄であることがわかるでしょう。

で、麻生総理も問題視しているように今回の北朝鮮のロケット発射計画は「国連安全保障理事会の制裁決議に違反する」ということが論点です。

北朝鮮は2006年7月、何の前触れも無く長距離弾道ミサイル「テポドン2」などの連射しました。この行動に対して国連安保理は北朝鮮にミサイルに関するあらゆる計画の停止を要求し、日本はその決議に基づき、北朝鮮関連の金融機関の取引凍結などの経済制裁に踏み切ったいきさつがあります。

だから、今回の北朝鮮のロケット発射計画は「人工衛星」でも安保理決議違反だ、といっているわけです。

一方で北朝鮮は元より自国のための宇宙計画だといっており、2006年のテポドン発射についても悪びれる様子はありませんでしたから、今回もおそらく実験を敢行することでしょう。そしてそれをネタにいつもの瀬戸際作戦で自国に有利に国際世論を導くに違いありません。善悪は別としても、国益(独裁国家ではあるが)を最優先する政治手段は、日本も見習うべきところがあるかもしれません!?

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アフリカのソマリア沖で海賊が出没し、航行する船に脅威があるとして、日本でもその取り組みをしなければなりません。しかし法律が邪魔をして自衛隊の派遣もままならぬ状態となっております。どうする防衛省!

海賊というとアウトローな連中が一攫千金を狙って財宝を探している、というイメージがありますが、ソマリア沖の海賊は特殊な団体ではなくソマリアの国民が行なっているのです。厳密には職を失った漁民。

ソマリアの公式国名をソマリア民主共和国といいますが、これはモハメド・シアド・バーレ政権下での話で、1991年に同政権が崩壊してからは実質無政府状態が続いています。国際的に国として認められていないため国連の支援も受けられません。国は疲弊し国民はまともに生活ができません。そこで国民は生活のため海賊業に手を染めることとなります。

幸い?ソマリア沖は貿易に欠かせない航路となっており、行きかう貨物船が大変多い地域です。海賊行為にはもってこいの海域といえるでしょう。

ソマリア沖の海賊は、武装した海賊が主役ですが、彼らはほとんど危害を加えるような攻撃はしてきません。お金のある国籍の船を拉致し、身代金を要求するのです。そしてその金を受け取ったら人質は無事に解放されるのが常です。身代金専門の海賊というわけです。

誘拐・身代金で裕福になった海賊たちは海岸に豪邸を建て、彼らを相手にする商売人が集まり、新たな経済圏を確立しているとも言われています。海賊は悪、と決め付ける前に、彼らも人類の種として生き延びる手立てを模索しているといえるのです。

〈ソマリアの概要2009年3月現在〉

政府:内戦状態で実質無し(1991年~2009年現在も)
公用語:ソマリ語
首都:モガディシュ
面積:637,657km
人口:8,304,601人(2004年)
宗教:イスラム教 95%
文化:女子割礼(FGM)が現在でも公然と行なわれていることで有名

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[938]イスラム教
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著者プロフィール

たまごや
1954年1月東京中野区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在茨城県にて有限会社たまごや主催。独自の視点によるコンテンツの発信と「感動の園芸・儲かる農業」をテーマとした肥料販売サイト「たまごや商店」を手がける。