[1302]放射性物質トリチウム

東京電力福島第一原子力発電所からトリチウムを含む汚染水が海に流出しているとの報道がありました。

皆さん心配だろうと思います。


さてこのトリチウム、どのような放射性物質なのでしょう?

トリチウムは水素の放射性物質で水分子と混ざって水として存在します。

え?水?よくわからない?

トリチウムはつまり水素と同じ仲間。
水素より中性子が多いので水素より重たい。三重水素ともいわれます。

一応放射性物質ですが半減期は約12年、放出する放射線はベータ線で強さも微弱です。トリチウムは自然界にも存在し、雨水にもは1リットル当たりおよそ1ベクレルの濃度で含まれるものです。

人体に取り込んだとしても、水ですから、やがて放出されます。体内にとどまっていたとしても微弱なベータ線は悪さをしません。

福島第一原発から漏れている汚染水に含まれるトリチウムは17万ベクレル。国の放出基準値は1リットル当たり6万ベクレルですから、これは基準値を超えているので何とかしなければならない。

福島第一原発では汚染水をろ過するALPSという設備を投入しましたが、このALPSで除去できるのはトリチウムを除く62種類の核種。

なぜトリチウムが除去できないのかというと、これは三重水素として結合し、水として存在しているからです。水そのものなので、ろ過しても通過してしまうのでしょう。

しかし、トリチウムを除去する方法はじつはあるのです。その方法は水を水分子まで分解し、その中の三重水素部分だけを取り除く方法です。しかしこれは大変緻密な作業で莫大なお金がかかります。

こんなに細かいことをするより、希釈して海に流したほうがお金もかからないし、健康被害もないし、結局一番いい方法なのですが、今のところ社会が許さないのです。

福島第一原発からはどんな放射性物質も一個たりとも放出してはならないという空気ですから。政府はもっと「これなら安全」「ここから危険」という明確な基準の下、対処すべきでしょう。

◆ポイント

  • トリチウムはもともと自然界に存在する
  • トリチウムは水として存在する
  • トリチウムの放射能は微弱
  • トリチウムの除去は難しい
  • トリチウムの除去は不要

 

[083]変わる血液型

血液型は一生モンだ、という風に考えられていますが、最近ではそうも言えないようです。性格が変わると、血液型も変わる・・ということはありませんが、血液型が変わるということは骨髄を移植することによっては有り得るのです。

東海村の事故のように大量に放射線を被曝した場合、電子レンジの中に入ったような結果となり全身がやけどを負ったように損傷します。表面のみならず内部にまで損傷が及ぶので始末が悪い。特に骨髄が損傷しますと血液を造ることができなくなり生命の存続が難しくなります。

このような状況に行うのが骨髄移植です。健康な骨髄を移植して血液を正常に作らせるために行います。ドナーの骨髄を検査し、適合すれば移植できるわけですが、この移植した骨髄がドナー由来の血液型の赤血球を作ります。元の血液型と同じものを作るとは限らないんですね。

ちなみに骨髄バンクは善意の骨髄提供希望者の白血球の型(HLA)のデータを蓄積し、移植希望の患者さんとマッチさせるものです。いわば白血球の血液型を適合させて行うので、結果的に赤血球の血液型が変わることがありうるのです。

[014a]原子力

「日本の原子力の発展を担う村であることは、荷が重くなってきた。今後は国民全体が担っていくべきだろう」( 1999年9月30日JCO臨界事故を受けて1999年11月19日村上東海村村長談)

いまさら何を言ってるのか?と言う気がしないでもないですが、重い言葉には変わりはありません。核も含め原子力は人間の手に負えないのではないかというのが実感です。その事故は地球そのものを破壊するし、一度でもあってはならないことですが、人間は必ず間違いを起すものであるから、そう言う意味では「原子力」は手におえる代物ではないのでは?

火事は火が見えるから逃げる事も消す事もできます。また火事そのものを努力によって防ぐ事もできます。火は触ると熱いということを自らの経験から学習するからです。しかし原子力はそうはいきません。事故が起きればそれでおしまい。何も知らないまま壊滅状態になってしまいます。

その事故の恐ろしさに対しこれほど無頓着だったのは、東海村や原子力に携わる人ばかりでなく、我々国民にも責任はあります。しかし、原子力に関して議論する場は今までほとんど無かったといっていい。原子力は企業と国が勝手に推進してきた事業なのです。説明を求めれば「大丈夫だ」と言う返事が返ってきます。「危ないからやめた方が良いのでは」と国民が問えば、「今更やめられない。そういうあなたも原子力の恩恵にあずかっているじゃないか」と脅されるのです。

国民全体が担うべき原子力、と考えた時果たして賛成する人がいるのでしょうか?こんな事故が起こった後に自分の家の回りに原子力施設があった場合仮に対策がされたとしてもいい気持ちはしません。これを糧に更に原子力を推進していくのか、それとも勇気を持って原子力の火を消すか、今は決断の時ではないか、という気がします。

人類はじつはすばらしい原子力施設を50億年も前から持っています。その施設は我々人類だけでなく地球そのものを明るく照らし暖めてくれます。そう、それは太陽。最も巨大で最も安全で最も信頼できる原子力エネルギーです。日の出とともに起きて仕事をし、日が沈めば寝れば良いではないか?もしかしたら少子化を防ぐ事につながるかもしれないし?