[141]賃金カット

労働者にとって賃金はもっとも大事なものです。したがって労働基準法では賃金の支払いについては非常に厳しいものとなっています。

しかし、時と場合によっては賃金を支払わなくてもいい場合もあります。賃金カットです。

【ノーワークノーペイ】

会社は、労働者が労働をしていない時間については賃金を支払う必要はありません。これをノーワークノーペイの原則といいます。遅刻や早退、欠勤などをした場合はその時間分の賃金は支払わなくてもかまいません。

ただし、労使協定で遅刻に関しては賃金カットをしない、などと決めたものもあり、そのような時は賃金をカットすることはできません。

【懲戒処分による賃金カット】

無断欠勤が続くなど就業規則で決められた懲戒に当たる場合に減給処分にすることがあります。その場合は労働者の生活を脅かすことの無いよう制限が設けられています。

・一回の懲戒処分につき減給額は平均賃金の一日分の半額以内

したがって「30分の遅刻を3回行なった場合は一日分の賃金をカットする」というような懲戒は法定減給額を超えていますので違法となります。

・賃金支払い期間(通常は1ヶ月=月給)に数回懲戒処分に当たる行為を行な った場合の減給額は賃金総額の1割以下でなくてはなりません。

※ただし、1割を超える部分は翌月分より差し引くことが可能

【ストライキ】

自分の会社のストライキに参加し労働の提供を放棄した場合は賃金は支払われません。

もし、ストライキ中の賃金が支払われるとなると、これは労働組合の活動に会社が援助することに当たります。これは不当労働行為として禁止されているのです。

不当労働行為とは憲法第28条で保障している「労働者が団結する権利」「団体交渉をする権利」「団体行動をする権利」を具体的に保障するため、労働組合法第7条で定められた使用者がしてはいけない行為をいいます。

労働組合法第7条3号で、「使用者が労働組合の運営に要する経費を支払うことについて、経理上の援助をすること」を禁じています。