[254]読者Q&A『問題上司のパワハラ』

2012年10月28日

■読者からの質問
 
有給休暇申請書を提出して、上司から戻されてしまって結局休暇を取れない友人がいるんですが、そういう場合、どうすればいいでしょうか。
友人は前年度の繰越分を加えていつも年間40日の有休が給付されていますが、ほとんど使えません。
また、友人の話を聞くと、会社で少しパワハラを受けていると感じます。
朝礼の時、みんなの前で、上司に「○○君(友人の名前)今度××に転勤することになりました」とウソの発表をされたり、飲み会の席もいろいろ嫌なことを言われたりして、本人はいつも我慢するか退職するかの間で悩んでいるそうです。
今の会社20年間くらい勤務してきたが、なにも悪いことしてないのに、ただ上司に嫌われて、我慢できなくなったら、最後退職するしかないでしょうか。
 
■たまごやの回答
 
お便りありがとうございます。例によってアバウトに答えさせていただきます。
行動を起こす時には関係省庁の窓口にてご確認ください。
 
『問題上司のパワハラ』
 
年次有給休暇をとらせてくれない、というご相談です。年休はご存知の通り、勤務日に充てることができる労働義務免除の強い権利を持つ休暇です。上司はよほどのことがない限りこれを拒否することはできません。唯一できるのは時季変更権のみ。つまり日にちをずらすようにすることのみです。しかしこれも正当かつ合理的な理由でなければなりません。
 
お尋ねの件ですが、年休の申請用紙があるということは、その用紙を使っている人がいるということで、年休を取ることに関しては会社は制度として認識しているものと思われます。
 
問題なのはそれを理解していない、あるいは理解していても許容していない上司にあると思います。つまりパワーハラスメント。他の人は年休を取れているのにあなただけ取れないというのは、問題上司のパワハラ以外の何者でもありません。
 
パワハラは黙って我慢をしていても解決はしません。それどころか増長することもあります。まずは口に出してその上司に抗議をしましょう。弱いものと思っていた人から思わぬ反発を受けて怯むかもしれません。大事なことはあなたが弱いものと見られないことです。
 
それでも解決しない場合は、社内の相談窓口や信用できる別の上司、問題上司を管理している上の上司、あるいは血気盛んな同僚に話をしてみましょう。一人で耐えていると精神的にも追いつめられてきてよくありません。社内で解決できないようなら労働基準監督署など外部の機関にご相談ください。
 
社内社外に関わらず相談する場合は、被害状況を客観的に証明できる様、いつ、どこで、誰から、どんなことを、どうして、どのようにパワハラを受けたか、を記録しておきます。証拠があると相談を受けたほうも対策しやすいのです
健闘を祈ります。