〔11〕正社員になりたい

著作:山口しじみ | 投稿日:2001年8月23日 | カテゴリ: 職場

このところ私はなんとなく不機嫌だ。というのも、私の周りで派遣として働いてる人の中に「契約途中での解雇」という事件が相次いで勃発しているからだ。9月の決算期に備えての経費削減か、はたまた長引く不況のせいか。。。

2~3年前までは「次はどんな仕事をしようかな」と夢をもって契約満了というかたちでやめて行く人が多かったのに対し、今ではそんなこと考える余裕などなく、「じゃ来月で」と言われ、急きょ企業から放り出されてしまう、というパターンが非常に多いような気がする。

しかも一回辞めてしまうと、2~3カ月は新しい仕事を見つけられないというのが現状で、次の就業先を早く決めたいがために、妥協に妥協を重ね、結局とんでもない会社と契約を結んでしまった、なんて話もよく耳にする。

正社員ですらいつリストラされるかわからない状況に置かれている今、派遣である私達がそれを考えない状況でのんびり働ける、というのはほぼ無いというのが現状かもしれない。何か身を守るすべはないのか、私達派遣をガッシリ守ってくれる法はないのか。

そんなことを考えていた時、うちの会社に1人の新しい派遣スタッフの女の子が入ってきた。部は違うが、ロッカーなどでたまたま顔を合わせているうちに、なんとなく色々な話をしあうようになった。

きくところによると彼女は“テンプトゥーパーム(紹介予定派遣)”という制度でうちの会社に入社してきたという。

“テンプトゥーパーム”とは「Temp-to-Perm」“臨時雇用(テンポラリー)から常用雇用(パーマネント)”の意味で、派遣会社との雇用契約終了後に派遣先企業に職業紹介されることを前提として派遣で就業するシステムだ。

派遣契約(派遣会社と企業側の取り決めによるが、6カ月が主流らしい)終了時に自分と受け入れ先の企業が合意すれば、そこで晴れて正社員の道がひらけるという、正社員を希望している人にとってはなかなか魅力的な制度だ。

テンプトゥーパームで入ってきたその女の子に「一般的な3カ月更新の派遣の場合とどう違う?」と質問してみた。

「やっぱり意気込みが違うかな。今までは“どうせ派遣なんだから”という意識が邪魔をしてた部分もあったけど、今は、ここで正社員になれるかもしれないんだからって思って、重要だと思うこともすすんでやってるんですよ。今までが今までだったので、ちょっとしんどいんですけど。」とテレながら言っていた。そしてその後、こんな風に付け加えた。

「“半年”という期限付きですから、それでこちらさんから断られちゃうかもしれないって怖さもありますけど、その間頑張って働いたってことにもまた意義があると思うから、たぶんその時はどっちにころんでも納得できるんじゃないかな、と思ってるんですよ」

そんな風に前向きに言えるのは、単に彼女特有の強さなのかもしれないが、なんとなく、すがすがしい気分になった。

派遣から正社員にと考えてらっしゃる方いたら、こういった制度を利用するのも1つの手かもしれない。

2001.08.23

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