〔1〕しじみの由来

はじめまして。この度たまごやさんのプロデュースにより当メルマガを発行させていただくことになりました山口しじみです。派遣スタッフを続けて早4年。今年30になってしまった私がこの世知辛い世の中で、関わってしまったとんでもない出来事(笑)、それによって感じたこと、30になって初めて学んだこと、等、たまには私が気になってるトレンドなども含めご紹介していけたらいいなと思ってます。

さて、ところで何故「しじみ」などというよくわからないへんちくりんな名前をつけたのでしょうか。皆さんはしじみという蝶をご存知ですか?図鑑を開くと色々な種類がありますが、私が小さい頃、自宅裏の空き地で見たしじみは、茶色の小さな蝶でした。

当時、しじみの数は大変多く、子供たちは虫取りといえばアゲハ蝶やモンシロ蝶など、珍しい蝶を追いかけていました。しじみを採って喜んでいる子供を見た事はありません。一見蛾に近い色をした地味な蝶だったからだと思います。でも、何故か私はそんなしじみが好きでした。

一度だけしじみを捕まえたことがあります。羽を持った指には、実際目に写る羽の色とは明らかに違う、どこか金粉がかった不思議な色の粉がついてました。夕暮れ時でした。私はその時、ふと見てはいけないものを見てしまったような、不思議な感覚にとらわれたのを覚えています。シジミは派手なアゲハ蝶やかわいいモンシロ蝶とは、どこか違う何かをもっている気がしました。

夕暮れ時だったから、おセンチな気分になってそう感じたのでしょうか。それとも、その時、シジミはもしかして私に何かを教えてくれようとしてたのでしょうか。私は今でもあの時自分が感じた「何か」がわからないでいます。

私の住む東京の下町も都市開発が進んだせいか、しじみをみかけることは全くなくなってしまいました。あの頃しじみを見ていた私は何を考え、どこにすすもうと思っていたのか、今、30になってしまった私はこれから一体何を求めていけばいいのか、そんな漠然としたことを知りたくて、あの頃の私に「何か」をちらっと見せてくれたしじみの力を借りようと思ったのです。
何も考えず30になり、だらだらと10年間OL生活を続けてきてしまいました。そんな私ですから、至らない点など多々あると思います。そんな時はアドバイス、お叱りのことば等をいただける嬉しく思います。

そして皆さんと日常的なことをどんなことでも話しあっていけたら、それが私にとっても読者の皆さんにとっても、生きていくことへのヒントになることができたら、私にとってこんな嬉しいことはありません。

稚拙な文章でご迷惑かけてしまうことも多々あると思いますが、どうか末永くお付き合いお願い致します。

2001.06.14