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[158]とうとう小学六年生です・・昭和13年

第158回

■とうとう小学六年生です・・昭和13年

この年昭和13年4月1日に、明化尋常小学校の六年生・・つまり最上級生になったんです。3月25日に上級生を送り出して、今度は自分が一番上になったんです。

この時代は学校ばかりではなく、日常すべての事に目上の人には従わなくてはならないと云う風潮がありました。ですから上級生に「しごかれる」こともあったんです。だけどそれは社会に対して非常識な行為があったときに「注意」されるだけです。

「三歩下がって師の影を踏まず」・・こう云う言葉があったことを知っていますか? 自分に教えてくれる先生の影も踏まない・・と云う尊敬の言葉です。これは何も先生に対してだけの言葉ではありません。社会すべてに共通していた言葉です。

ですから、外でいたずらなんかすると、何処の誰か分からないおばさんやおじさんから、怒鳴られることもあるんです。怒鳴られたら、絶対に反抗しません。素直に「ごめんなさい」と謝って反省するんです。それが当時の子供達でした。

電車に乗ったり、乗合自動車に乗っても、幼児は別にしても、少年少女は絶対に座席に座りません。座席が空いていてもです。又、幼児を連れたお母さんは、子供が窓に向いて座るのは、今も昔は変わりませんが、隣の人に泥が付いてはいけないので、必ず靴を脱がせます。それが現代ではなくなってしまった社会に生きるための「常識」だったのです。

六年生になったと思えば、自ずからそう云う意識が起きますから、下級生に対しても、優しく面倒を見る・・と云う気持ちが沸きますね。私らは何しろ兄弟が8人も居たのですから、年が二つづつ離れていましたから、私が六年生になれば、直ぐ下の妹が四年生、そして其の下の妹が二年生と云う具合で、常に三人は同じ学校に通っていた訳です。

ですから、私の同級生も同じで、妹同士も又同じ兄貴が居たりして、お互いに兄弟同士の交流もありました。ずいぶん兄妹が家に遊びに来ていましたよ。これは良いことだと思いますね。友達の妹が私の事を「お兄ちゃん」と呼んで、「お兄ちゃんボタン取れているから私が付けてあげるから、針と糸を貸して」なんて云ってくれたりしてましたよ。

そんな可愛い子たちが、今どこで何をしているかな?・・と思いますね。もう80歳近いお婆さんになっているだろう・・とは思いますが、何年経っても思い浮かべる姿は当時のものですね。

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