[74]家族と住人と遊び

第74回

■家族と住人と遊び

一番最初に此の田舎にやられたときの記憶は比較的に憶えています。昭和七年の頃と思います。五歳の時です。此処に住んでいたのは、明治六年生まれのお爺ちゃん(59才)と、明治十二年生まれのお婆ちゃん(53才)と父の一番下の弟、大正六年生まれの叔父ちゃん(15才)の三人だけでした。

此の15才の叔父ちゃんが毎日の遊び友達でした。ある日東京の母から「自転車」を送ってくれました。中古の二輪車です。タイヤの寸法は12,3吋くらいでしたかね? 後ろには補助輪が付いていましたけど、まだ自転車を乗ったことがありませんでしたが、嬉しくて毎日乗って遊んで居ました。叔父ちゃんが後ろを捕まえて居てくれましたから、一度も転んだことはありませんでした。尤も補助輪が付いていましたからね。これが生まれて最初に乗った自転車です。三輪車は乗ったことはありませんでした。

うちの入り口から外に出ると、畦道が真っ直ぐに通って居て、100mくらい先に十字路があってそこに小川が流れていました。此の小川は辿って20分位歩くと、あまり大きくありませんが、高さ10mくらいの滝があって、そこから流れて来る川ですからすごく綺麗な水でした。裸足になって、小さな網で小魚を掬い捕るんです。魚の種類は良く知りませんが、メダカのような小さい魚です。冷たい水の中に入って夢中になって追いかけていました。

後は居るのは「蛙」ばかりです。此の川の周辺は田んぼばかりですから「蛙」は多かったです。夜に成ると此の「蛙」の鳴き声で凄く騒がしいです。川から上がると今度は田んぼに入るんです。田んぼには食べられるものが沢山居ました。まず「どぜう」(どじょう)です。これは結構沢山居ましたよ。だけどこれは泥臭いのであまり好きではありませんでした。

そしてもう一つは「田螺」(たにし)です。これはのろまですから捕まえるのは簡単で、これは煮付けにすると結構美味しい物でした。夏から秋口になると大量の「イナゴ」が出て来ます。田舎の人はこれを佃煮にして食べていた様ですが、こちらはダメです。とても口には入りません。

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