tax[029]相続税の計算の流れ

2013年5月29日

相続税の計算は、まず遺産を集計し、いくらあるのかを知らなければなりません。遺産は現金だけでなく、不動産やゴルフ会員権、株券などの有価証券などすべて含まれます。これらを一定の方法で評価し、合計します。

次に、財産の総額から銀行ローンや未払いの税金などの債務を控除します。かかった葬儀費用も控除します。こうして算出されたのが正味財産となります。

正味財産から基礎控除額を控除します。正味財産が基礎控除額を上回る場合には、相続税の納税義務が生じます。基礎控除額は以下の計算式より算出します。

基礎控除額=5000万円+(1000万円×法定相続人の数)

次に法定相続分を計算します。法定相続分は、実際にどう相続したかにかかわらず、「法定相続人が法定相続割合で相続したものと仮定して」取り分を計算し、その各人の取り分について、相続税の税率を適用して計算します。

法定相続分が計算されたらこれは仮の金額ですから、今度は実際に遺産を相続した割合で比例配分し、各人の税額を計算します。

最後に各人ごとに認められる税額控除額を控除して最終的に納付する税額を決定します。
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基礎控除額早見表
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法定相続人 一人 6000万円
二人 7000万円
三人 8000万円
四人 9000万円
五人 1億円
六人 1億1000万円
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次回は、子供と配偶者がいる場合、配偶者の相続分を多くする方が節税になるというような話を予定しています。

2000.6.8
2004.10.12加筆修正