tax[153]相続放棄とは?

2013年5月31日

相続放棄とは一切の財産の相続を放棄することをいいます。相続財産の中には多額の借金があり、プラスの財産でまかなえない場合は放棄の手続きをとることになります。もちろんこれは任意ですから、借金を相続して支払うことも自由です。

相続放棄は家庭裁判所に相続放棄の申立てをし、それが審理され受理されると放棄が認められます。放棄が認められると、その相続人は「最初からいなかったもの」とされます。当然、相続順位も変わってきます。

通常、配偶者と子がいる場合は、被相続人の親は相続権がありませんが、子が相続を放棄すると、配偶者と被相続人の親が相続人として認定されます。

こうしていくと今まで相続人で無かった人がいつの間にか相続人になってしまうということが起きます。誰もが借金など相続したくないですから、その場合はそれぞれの相続人が放棄の手続きをしなくてはなりません。

つまりこういう場合は子、直系尊属、兄弟姉妹、配偶者のすべてが相続放棄を行なう必要があるということです。また、子や兄弟姉妹がすでに死亡している場合はその子も相続人となりますので、相続放棄が行なわれた場合は注意が必要です。

相続の放棄は、相続人自身に相続の開始があったことを知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に対して申し出なければなりません。「知ってから」ですのでこの期間はそれぞれの相続人ごとに異なって進行します。

2003.11.05