[83]中国産の肥料は安全か?

結論から言えば「安全である」といえましょう。というか安全と信じて使わざるを得ない、というのが実情です。

食料の自給率が問題となっているように、日本は肥料についても輸入に依存しています。特に肥料の三大要素である「りん酸」については日本ではほとんど原料が調達できないのです。

りん酸の原料はまずリン鉱石。リン鉱石の元となるのは以前お話した「[18]海鳥グアノでできている国の話=ナウル共和国」のようにサンゴ礁に堆積した鳥の糞や死骸などのグアノです。日本はサンゴ礁の国ではありませんから、グアノは採れません。

また、牛骨粉もりん酸分の原料となりますが、これもBSE=いわゆる狂牛病のおかげで日本国内では流通に制限がかかっており、厳しい状況です。となると、やはり肥料も輸入に頼らざるを得ないのが現状です。

たとえば、化成肥料(窒素8-りん酸8-加里8)の場合、窒素は尿素や硫安が原料ですが、そのほとんどは中国産です。りん酸分は過燐酸石灰を使うことが多いですが、これもめっき工場で生産される副産物です。加里にいたっては塩湖や塩を製造するときに産出されるのでこれも輸入物がほとんど。ということで、化学肥料に関してはその原料はほとんど輸入に頼っているということができます。

化学肥料に比べ有機肥料は国内で調達されたものが多いです。牛糞、鶏糞、豚糞、馬糞…これらは牧場で廃棄物処理されたリサイクル品なのでほとんど国産で安全です。

しかしその他の有機肥料はも最近では中国やインドネシアなどからどんどん輸入されています。その安全性ですが、まず原料の輸入の際に検疫があります。ここで有機物の場合は病害菌の進入を遮断しています。

そして国内で流通する肥料は肥料取締法により、生産者、輸入者の明記が義務付けられています。生産者や輸入者は成分などを分析して農水省に許可を得る義務があります。つまり、国内で流通する肥料は分析されて安全性が確保されているものが流通しているので今のところ「安全である」といえそうです。

ただ、有機肥料の場合は輸入の際には安全であっても、国内での保管状態が悪いとそこで変質、虫付き、カビなどが発生して品質が落ちることがあります。有機肥料は信頼のおける肥料販売店で購入することが大事です。

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