[337]バラ根頭がんしゅ病にはキトサン溶液

バラの厄介な病気として上げられるのが根頭がんしゅ病(根頭癌腫病)。

根や接ぎ木部分にごつごつしたこぶを多数生じる病気です。

病原はアグロバクテリウム ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)という細菌。
知らずにスコップで掘ったり刃物で切ったりすると、それを介して次々に伝播します。
発病すると治癒は望めないので、蔓延を防ぐために廃棄焼却するしかありません。
バラ園芸のみならず、バラ育種場でも注意すべき厄介な病気となっております。

この防除に使うのがバクテローズという農薬です。
育種場では必須の農薬で、これは微生物を原料とし微生物の力を借りて、予防する薬です。
しかしこのバクテローズは微生物利用のため有効期限が短く、さらに現時点(2019年2月)では生産されておらず、入手困難となっております。
なので、バラ生産農家さんは困ってしまっているようです。

そこで、代替対策として浮上したのが「キトサン」です。

農林水産省の農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターに文献があります。
「バラ根頭がんしゅ病に対するキトサン資材の効果」

この文献によれば…

挿し芽苗を低分子2%キトサン溶液の100倍希釈液に1.5時間浸漬処理。
罹病部位の瘤100gをすりつぶし、それを1000mlに希釈した液を1ポットあたり100mlを潅注し接種。
その後ビニールハウス内で栽培管理し、発病を調査。

バクテローズ(ストレイン84剤)処理区…発病率6.6%
キトサン処理区…発病率10.0%
無処理区…発病率20%

試験結果ではバクテローズには及ばないものの、無処理区に比べ発病率は1/2となっており、キトサンによる発病率の低減効果が認められたようです。

キトサンは微生物環境を整える効果がありますので、根頭がんしゅ病の原因菌である細菌(アグロバクテリウム ツメファシエンス)を抑える微生物を活性化し、発病を抑えるのではないでしょうか。

微生物というと特定のものに目がいきがちですが、大事なのはバランス。
このバランスを整えてやると、病気も蔓延することなく、抑えることができます。

根頭がんしゅ病にお悩みのバラ愛好家さんは、お試しいただく価値はあると思われます。

ウララ

 ウララ

引用元文献:バラ根頭がんしゅ病に対するキトサン資材の効果

バラとバラ科植物専用《低分子2%キトサン溶液》【1L】

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