[363]椿油粕を湿潤剤として使う

椿油粕(つばきあぶらかす)という肥料があります。

肥料といっても、成分は窒素1.1%、リン酸0.3%、加里1.0%くらいしかなく肥料としては力不足です。
また天然物のため成分はロットごとに異なるため「肥料」区分ではなく「特殊肥料」という区分になっています。

で、この椿油粕が人気なのです。

椿油粕

なぜに人気かというと、チッソリン酸カリの肥料成分ではなく、含まれるサポニンにその理由があります。

サポニンとは?

サポニンは石鹸などに含まれる天然の界面活性剤です。
日本では平安時代より、椿と同じ仲間の「ムクロジ、サイカチ、茶…など」の実をすりつぶし、水に溶かしてシャンプーの代わりに使っていました。
人体には無害ですが、昆虫や魚、軟体動物には呼吸を阻害するので毒となります。

つまり椿油粕は肥料としてではなく、昆虫や軟体動物の忌避に使えるのです。
市販のナメクジ忌避剤にはこの椿油粕を詰めたものもあります。

どういう風に効くのか?

たとえばナメクジ。
ナメクジはぬめぬめとした粘液を体にまとっています。
この粘液が外敵や障害物からナメクジの柔らかい体を守っています。
ところがサポニンはこの粘液を洗い流してしまうのです。
サポニンで洗われてしまい丸裸状態になってしまったナメクジは這う這うの体(ほうほうのてい)で逃げ出すというわけ。

ナメクジ以外にも昆虫の幼虫に効果があるようで、コガネムシ幼虫忌避としてブルーベリー愛好家にも良く使われる資材です。

また芝生にミミズが発生するとそれを目的にモグラやカラスがやってきて芝生が荒らされます。芝生のミミズ忌避としても人気があります。

ところでこのサポニン、ほかにも便利な用途があります。
それは湿潤剤としても使えるというところです。

植え込み材料として人気のピートモス。
このピートモスは便利な植え込み材料として重宝しますが、一旦乾いてしまうと水をはじいてしまい、水をどっぷり与えてもなかなか湿潤しません。

これを乾いたまま植え込み材料として使ってしまうと鉢のなかの保水性が損なわれ、水を頻繁にやらなければならなくなります。
また撥水しているピートモスには根は張りません。

これでは困りますので、プロの栽培家は、専用の湿潤剤を使います。
しかしこれがなかなか高価。

そこで登場するのが椿油粕です。

椿油粕を撥水しているピートモスにぱらぱらと撒き、水をシャワーヘッドで勢いよく散水すると泡立ちます。
この泡がサポニンそのもので、シャンプーと同じように界面活性剤として働き、ピートモスに湿潤力を回復させます。

ナメクジ忌避のほか湿潤剤ととしても使える椿油粕。
どうぞ、お忘れなく!

※ご注意

・魚毒性があります。池や湖、河川などに流れ出さないよう使用にあたっては十分気をつけてください。(天然サポニンは紫外線で簡単に分解されますので、水に溶けたサポニンは2-3日で分解し魚毒性はなくなります。)
・ジャンボタニシ駆除目的で水田に使用すると、流出水による魚毒性が指摘されているので、水田には使用しないでください。県によっては水田への使用を禁止していることもあります。

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