※時期や気温は関東平野部を標準例として表記してあります。

<用語>

■『トランジション
冬向き芝(寒地型芝)の西洋芝から、夏向き芝(暖地型芝)に切り替えることを「トランジション」と呼びます。ウィンターオーバーシーディングにより、冬向き芝を生やした場合は、トランジションにより夏向き芝が生育できるよう管理・作業を行う必要があります。

■『冬向き芝(寒地型芝)』
寒さに強く、主に秋・冬・春のグリーンを楽しむために栽培します。高温期(夏)に葉が茶色く枯れます。10~20程度の冷涼な気候が生育適温で、秋と春によく生育します。西洋芝とよばれるものの多くがこの冬向き芝で、種子販売されるものが多数を占めます。
(以降「冬芝」と表記します。)

■『夏向き芝(暖地型芝)』
暑さに強く、主に春・夏・秋のグリーンを楽しむために栽培します。気温が低くなると生育が停止し、低温期(冬)に葉が茶色く枯れ休眠状態になります。高温期でもよく生育し、冬芝よりも比較的乾燥に耐えます。日本シバ(ノシバ、コウライシバ)や、西洋芝のバミューダグラスがこれに分類されます。ノシバ、バミューダグラスは種子でも販売されますが、コウライシバはほとんどがマット状の切り芝で販売されます。
(以降「夏芝」と表記します。)

<作業>

■刈り込みと作業
冬芝の生育を緩やかにするために3月以降は施肥を控えます。5月頃からは夏芝に光をよく当てるために20mm以下の低い刈り高で繰り返し冬芝を刈り込みます。冬芝が伸びている状態では夏芝が生育できず、トランジションがうまくいきません。
冬芝の生育が衰えるまで根気強く刈り込みを行い冬芝にダメージを与えます。夏芝の芽が動き始めるまで続けましょう。
夏芝の芽が動き始めたら、追肥をして生育を促します。

■時期
トランジションを行う時期は5月とされます。夏芝が生えやすい時期であれば作業が可能で、4月以降の気温が上がってきた頃から梅雨明け頃の7月上旬頃までは作業が可能とされます。

■ポイント
冬芝は、気温の低下する梅雨時期にも意外と旺盛な生育をします。この梅雨時期の刈り込み作業を怠ると、冬芝が夏芝の生育を阻害して、梅雨明け以降に夏芝がうまく生育せず芝生の美観を保てなくなります。冬芝を抑え、夏芝の生育を促すかがトランジションのポイントとなります。
夏芝の夏の生育のために、梅雨時期中に冬芝から夏芝に半分以上入れ替わった状態になるように努めましょう。

トランジション

トランジション

文書番号:ksf150826