[290]コートを脱ぐタイミング

寒くなってきますと営業廻りにはコートとマフラーは欠かせませんが、相手の会社を訪問する場合に、どこでコートを脱ぐかは重要なポイントです。まさか応接室に通されてから脱ぐ人は居ないと思いますが「寒いの」という理由で着込んでいる若者が居ないとも限りません。

さて、会社訪問のときには、その会社のビルの玄関前でコート、マフラー、手袋は脱ぎます。つまり受付に向かうときには、コートを片手に持っている状態です。これ原則。

複数の会社が入居しているビルの場合はビル内のロビーやエレベーターホールで脱ぐこともあります。その場合、混んでいるような場所では、周囲の人の迷惑にならないよう気をつけましょう。エレベーターに乗っているときはコートを片手に持っている状態です。

ここで脱いでおかないと、エレベーターの中で脱ぐのは周囲の迷惑になりますし、エレベーターから降りてすぐに受付があるような場合は受付の前で脱ぐというみっともないことになってしまいます。初めていくような会社はビルの中がどうなっているか知る由もありませんので、建物の外で脱いでおくのが無難でしょう。マフラーや手袋は落とさないように、脱いだらカバンに入れておくと紛失が防げます。

個人宅を訪問するときは、呼び鈴を押す前にコートは脱いでおきます。玄関に入ってから脱いだコートは畳んで玄関に置く、もしくはコート掛けがあればコート掛けにコート・帽子・マフラーは掛けて、応接間までは持って行かないのが正しい作法です。しかし現実には抱えて応接間に持って行くことになるでしょう。

用事が終わって帰る時には、建物を出る直前にコートを着ればよいでしょう。建物を出てからでは寒さに凍えてしまうかもしれませんし、健康のため建物内で暖かい空気をコートに取り込んで保温してから出ることはマナーに反しません。