[277]カンボジアツアーで感じたマナー

2006年4月7日から11日まで、カンボジアの世界遺産アンコールワットとベトナムホーチミンを旅行してきました。そのときに感じたことを紹介します

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今回のカンボジアツアーはアンコールワットの取材ですが、貧しいといわれる住民の暮らしも写真に収めるのも目的の一つでした。

アンコールワットに限らず、散見する遺跡の入り口には必ずといっていいほど土産販売露天が軒を並べています。そこでは子供たちが物売りです。観光客を見つけるとすかさずよって来て、「センスー(扇子のこと)」だの「安いよー」など流暢な日本語で商売を始めます。

「ノー」と言って断るか、無視し続けるとあきらめて違う客を探し始めますが、彼らにカメラを向けると必ずアングルから避けようとします。写真に撮られたくないのですね。彼らにもプライドがあり、自らの貧しさをアピールされたくないのでしょう。

また、子供とはいえ売り子ができる子というのはその中ではエリートといえます。売り子のできない子もたくさん居るわけですから。物売りではなくお祈りをするように何かをつぶやきながら擦り寄ってくる子供も居ます。これはお金を乞うているのです。

もし、彼らを写真に収めたい場合は「写真を撮らせてくれ」とちゃんと断りましょう。そして撮らせてくれたら、何か買ってあげたり、報酬を支払ったりしてもいいと思います。写真を撮る前に、お金をあげたりすると、写真=商売になると勘違いされても後の旅行者に迷惑がかかります。「写真を撮ったらお金を要求された」などとなったら困ります。

ところで一昔前の海外におる日本の恥として「農協ツアー」がありました。カンボジアでは日本人の「農協ツアー」は見受けられませんでしたが、韓国人の団体ツアーはかなり衝撃的でした。服装はど派手でとにかくうるさいし、傍若無人。彼らも個人旅行ではそうでもないのでしょうが、団体ツアーのなせる業。彼らを率いる添乗員さんがとても気の毒でした。

すべてではないでしょうが、海外ツアーはなるべく静かにおとなしく、周囲の迷惑を考えながら、自らも楽しむ、と言う姿勢を貫きたいものです。