[073]カードをお取りください

銀行や郵便局にあるカード(整理券)発行機は順番を守らない客や順番を間違えないようにする為には画期的な方法ですが、それに依存しすぎると???

今日はマナーの話というより、マナー違反を抑える工夫がかえっておかしなものになってしまっているというハナシです。

日本人は行列が好きな国民だといわれます。行列があるとついつい並んでしまうらしい。何に並んでいるのかわからないのに並んでしまうこともある、という笑い話もあるくらいです。そしてその行列に割り込もうなら喧嘩になってしまいます。そうならないまでも、後ろ指差されるのは必至であります。

最近では銀行のATMのように、数台のATMにそれぞれ並ぶのではなく、手前に一列に並び、空いたところから順次進むという方法がだいぶ定着してきました。それまでは一番速そうなところにめぼしをつけて並んだものです。

この方法は、ATMだけでなく、駅の定期券売場など各所に導入され混雑緩和に役に立っています。アメリカなどでは小売店のレジもこの方式をとっている所も多く、並んだレジに限って遅い事が多い私にとって早く日本のスーパーにも導入して欲しい制度です。この方式はきちっと一列になるように通路をきっちり分けることがポイントとなります。

さて、順番に関してうるさい日本人の知恵として、混雑しやすい郵便局や銀行などで整理券を発行することが多くなってきました。「カードをお取りください」とアナウンスされ、カードをとると番号が刻まれており、順番に窓口に呼ばれるシステムです。

たしかにこの方法は順番を守る上では重宝しますが、例えば郵便局などで切手や印紙を欲しい時に、前にいる人が保険関係だったりすると非常に待たされることになります。気のきいた郵便局では、切手・郵便は別にしているところもありますが、一緒のところもあります。つまり、一円切手を買うのも、100万円の保険をおろすのも順番に並ぶことになるのです。

そして、一番困るのは、そういった機械に安心しているのか、局員が非常にのんびりしていること。確かに順番さえ守ればお客に文句を言われることが少なくなりますが、その分のんびりしてしまうのはどんなもんでしょう?銀行でも同様です。

つい最近、20人も待っているのに窓口に一人しかいない郵便局に遭遇しました。窓口には一人しかいませんが、奥にはたくさんの局員がいます。待っているお客はおとなしくしていましたが、その場の憤懣は感じ取れる状況です。もちろんその時、私は憤懣を一手に背負って苦情を申しました。そしたらこともあろうに口応えされました。こちらはてっきり「申し訳ありません」という言葉が帰ってくるだろうと100%思っていましたが、見事に裏切られましたとさ。

郵便局&銀行はシステムに依存してそれに安心していないで、もっとお客を見て欲しいと思います。待たされていらいらしているお客さんはいませんか?ちなみに私は800円の定額小為替を一枚買うのに25分かかりました。