アルジェリア東部イナメナス郊外でイスラム武装勢力が天然ガス関連施設を襲撃

備忘録
【カイロ=田尾茂樹】アルジェリア東部イナメナス郊外で16日、イスラム武装勢力が天然ガス関連施設を襲撃、日本人3人を含む外国人従業員を拘束した事件で、武装勢力は17日午前5時(日本時間同日午後1時)現在、外国人らを人質にして施設に立てこもり、包囲するアルジェリア部隊と対峙たいじしている。
 同勢力は16日、隣国モーリタニアのANI通信を通じ、拘束がフランス軍のマリへの軍事介入に対する「報復」とする犯行声明を出し、軍事行動の停止を要求した。ベトナム・ハノイを訪問中の安倍首相は17日、「こうした行為は断じて許すことはできない」と、厳しく糾弾した。
 アルジェリア内務省の声明などによると、16日午前5時頃(日本時間午後1時頃)、3台の車に乗った武装勢力メンバーは、施設から空港に向かうバス1台を襲撃、警察と銃撃戦を行った後、天然ガス関連施設の居住区域に侵入した。
 施設で給食サービスを担う仏企業経営者は16日、仏メディアに対し、「施設は約60人の武装集団に襲われた」と述べた。ロイター通信によると、迫撃砲と対空ミサイルを所持している。
 武装勢力は居住区域の一角を占拠、日本人を含む外国人を人質に取った。拘束した外国人数について、武装勢力側は、米国人7人を含む9または10か国の計41人とした。アルジェリア政府は「20人以上」と発表している。大手プラントメーカー「日揮」関係者17人のうち3人が拘束されており、10人の安否はなお不明のままだ。4人の無事は確認されている。
(2013年1月17日13時14分 読売新聞)