[216]総副業時代と確定申告

会社員の場合は確定申告をせず、年末調整で済ます人がほとんどだと思います。そのため確定申告のことなど全然気にしていないのではないかと思います。

会社員は会社が毎月の給料から概算で税金を差し引き、正しい税額を年末に再計算し、ここから生命保険料などの控除をまとめて調整をしてもらう「年末調整」をします。面倒な税金計算はすべて会社任せにしていても大丈夫なようになっているのです。

しかし、本当は自分の税金は自分で納めるのが大原則。会社は便宜を図って代行してくれているに過ぎないのです。したがって、確定申告の仕組みや知識は知っておいて損はありません。これから社会は総副業時代になるかもしれません。そうなったら国民全員が確定申告することになるかもしれません。

ところで、会社員で年末調整をしても、さらに自分で税務署に行って確定申告をしなければならない場合があります。

まず、給料以外に年間20万円以上の収入がある人。この場合必要経費があればそれを差し引いた金額が20万円を超える場合。インターネットで副業を行っていて毎月20万以上の収入がある人の場合は確定申告が必要です。またアパート経営などの不動産による家賃収入がある場合も、会社員であっても確定申告が必要です。

上記は、税金をさらに追加で払う場合になりますが、払いすぎた税金を戻すために行なう確定申告もあります。身近なものとしては「住宅ローン控除」「医療費控除」があります。

住宅ローン控除は、ローンで住宅を購入した場合、そのローンの年末残高に比例して所得税を減額してくれる制度です。この制度を受けるには、ローンを組んだ最初の年度に税務署に行って申告する必要があります。

また、医療費控除は、年間の医療費が10万円(所得金額が200万円未満の人はその年分の所得合計の5%)を超えた場合、その超えた部分の金額について所得税を減額してくれる制度です。

なお、会社員でも一つの会社から年収2,000万円以上得ている人は年末調整ではなく確定申告になります。

週刊節税美人同時掲載)