〔49〕契約内容の変更<前編>

以前にもお伝えしたが、私は今の派遣先との契約を9月で終了することが決まっている。つまり9月いっぱいで辞めることになるわけだ。

「山口さんはテキパキしているし、非常によくやってくれている。うちには絶対に必要な存在だ」それが上の方々の一致した意見だった為、私は今の派遣先から今まで2、3度「正社員にならないか」という話しをいただいた。

「何故そんな良心的な会社で正社員の道を選ばなかったのか。ましてや何故辞めてしまうのか」と思う方もいるだろう。事実、友人にも「あんたバカじゃないの?正社員になっちゃえばいいのに」と散々呆れられた。

「社員になれない」問題点は大きく分けて2つあった。まず私自身の心の中の問題だ。私は正直なところ事務仕事が好きではない。他に金を稼ぐ手段がないから、こうしてOLをやっているだけだ。そんな人間がこの先何年続けても、決して“本物のOL”にはなれない。

もう1つは会社の社風の問題だ。これはとても大きな問題だ。うちの会社は保守的で、女の子が実力を認められても決して上には上がれない。ひどい話しが内勤事務止まりだ。そのくせ残業がやたらと多い。女性が結婚後も産休をとりその後も働ける、というようなきちんとした体制を作っている会社とはわけが違う。

2年働いた私はそんな部分をトータル的に考え、今回見切りをつけたというわけだ。

話しが長くなったが、9月まで後4カ月とちょっと。私は一層会社に尽くそうと気持ちを固めた。

どんな会社であっても、こんな私を2年も置いてくれた会社だ。最後までこの会社の為に尽くしたい。ガラにもなく、そんな暖かい思いが私の心を支配していた。

しかし不思議なことに問題というのは、自分の心がいかに穏やかであろうとも、状況がいかに好転しようとも、起きる時は起きる。その問題というのは、私の前向きな心を一瞬にして踏み潰さんばかりのスケールを持って私に襲いかかってきた。

今の段階で、私が辞めるということを部全体が知っているため、ここに来て仕事をフッてもらえなくなってきたのだ。もしもそれが上の人達の考えであるのなら、仕方ない。かまわない。

でも私はまだ4カ月いる。

なのに、何故そんな村八分的な扱いを受けねばならないのか。

9月で契約を切ることは課長との話し合いの上で決めた。課長は常々「山口さんには大きな仕事を任せてもいるわけだし、もしも辞める時は半年以上前に言って欲しい」と言っていた。私もそれをのみ、2月に辞める旨を伝えたわけだ。その時課長は「じゃ9月までは今まで以上にやってね」と捨てゼリフを残した。

そんな経緯があったのにかかわらず、これだ。

4カ月ボーッとしながら、タダ働きで給料を受け取るくらいなら、今辞めて、違う会社に移り、またバリバリ働いた方が断然いい。

企業というのは辞める人間には冷たい、本当にそう思う。

私は課長に直接この話しをフッてみることにした。「私が必要ないのであれば、今すぐ辞めさせてもらってもかまいませんよ」カッとなると当たり一面にその怒りをバラまかないと気がおさまらない性格の私は課長を目の前にして、そう告げていた。

2002.05.24

〔48〕社会保険への加入

先日友達が、ちょっと落ち込みモードでこんなことを言ってきた。「やっぱり社会保険になんて入らなきゃよかったよ。保険料としてすっごく持ってかれちゃうの。これじゃ給料だけみたらそこらのアルバイトと変わらないよ。」

彼女は大手“T社”から配属されている派遣スタッフで、長期での仕事が決まってから半年後に「その後2カ月以上長期で働き続ける可能性があるならば、加入すること」という書面の通知を受け、何も考えず、加入した。その翌月から、月30000円ちょいという金額が“社会保険料”として抜けることになってしまったというのだ。

もちろん「強制加入だから」ということで、たいして書面も読まず、手続きをしてしまった彼女にも否はあると思うが、実はこの「社会保険加入」ほどやっかいな問題はない、と私は思っている。

というのも、「派遣スタッフの位置」というのは非常にあいまいだ。正社員でもなければアルバイトやパートとも違う。フルの長期で正社員と同じような(いや例えそれ以上の仕事をしようとも)派遣スタッフには、派遣先の会社での的確な査定もなければ、それに基づくボーナスという制度もない。

また、派遣先の会社が経営難に陥ったりした場合、人件費削減のために、まず、派遣スタッフからクビを切られるというのはよくある話しだ。職種により、年数で管理されている場合もあるから「あなたはここにずっといていいですよ」という“長く働ける”という保障がない。
つまり、派遣スタッフの場合、どう考えても会社ベースで見た時の“リスク”は大きい。
「先が見えないのはみな同じ」なのかもしれないが、表面化している雇用条件が不安定、ボーナスの有無、というこの2つだけ取ってみても、私達派遣スタッフというのはある意味で、「月々の給料」が全てなわけだ。

だから彼女の「社会保険に30000持ってかれるのは非常に辛い」という言い分はよくわかってしまう。

そんなこんなで「他の人は自分の保険をどう管理しているのだろう」と興味をもった私は、先ごろ派遣仲間1人1人に聞きこみ調査(?)を行った。すると、社会保険に加入している人が“7割”、加入せず、個人で国民年金保険、その他諸々で手を打っている人が“3割”だった。(あくまでも「私の周り」なので“おおよそ”だが)

その中の一人(国民年金保険支持者)はこう言った。「年金自体きちんともらえるかわからないじゃない?もしかすると私達の老後は一律になってしまうかもしれないもの。しかも若くして死んじゃうかもしれないし。でも、もともと健康な私からすれば、社会保険制度なんて、国への寄付そのものだから、入るだけ無駄。なるべく安く済ませたいしね。みんな個人個人生き方だって違うんだもの。強制加入なんておかしいわ」

うーむ、、、。納得できるような言い分とは言いがたいが、人はそれぞれ考え方が違うわけだから、そういう考え方があってもいいのではないかな。漠然とそんな風に思った。

かくいう私も「社会保険」に一時入っていたこともあったが、実は今は入っていない。

もちろん社会保険は、後々のことを考えても魅力だし、病院通いの多い私にとっては、やはり入っていて損はないものだ。ただ、おおまかな計算をした場合、うまくやれば、国民年金保険やその他諸々の個人で信頼できる保険に入っていた方が月々の支払いといった部分では断然安くすませることができるのだ。

「今が良ければ全て良し」「後悔したらその時はその時だ」と時に刹那的な考えをしがちな私だが、ま、特にそれによって困っていることは今のところ何もない。

ちなみに、私は社会保険についてのことまでしっかり相談に乗ってくれるような派遣会社を選んでいる。

私が知っている範囲での話しになるが、社会保険への強制加入を義務付けている会社は大手が多い。「T社」「P社」は半年後か、又は人によっては長期の仕事が決まった即日から入れさせられる場合もあるという。

今私が所属している「M社」は希望者のみというかたちを取っている。(もちろん「社会保険の加入は義務付けられている」わけだから、社会保険事務所からの指摘があった場合、強制加入は免れないが)

ま、派遣会社側としても社会保険料は、1人につきその半分を負担しなくてはならないわけだから、本音を言ってしまえば「なるべく加入しないで欲しい」なんてところなのかもしれない・笑。

とにもかくにも、派遣会社を選ぶ時は、そのあたりなどもよく吟味した上で、自分のライフスタイルに合ったところを選んで欲しいと思う。

2002.05.17