tax[124]総合課税と分離課税

2013年5月28日

総合課税とは1年間の所得を全部ひっくるめて一定の税率で課税する方式です。日本は累進課税方式をとっていますから、所得が多くなればなるほど税額も大きくなるようになっています。

分離課税は、特定の取引の一部を他の所得と合算せず、別に課税する方式です。不動産の売った場合など、一時的に得た所得が大きい場合、総合課税だとその年だけ非常に大きな税額が課せられてしまいます。そういった高額な税負担を避けるため分離課税制度があります。

個別に株や不動産取引など色々やっている人はこの課税方式の違いに敏感です。分離課税と総合課税では利益に大きな違いが出てくるからです。分離課税といっても確定申告は必要ですので注意してください。

総合課税と分離課税は選べるのか?といいますと、そうはいかないのです。総合課税にするもの、分離課税にするものは前もって決められています。

総合課税のもの:

事業所得、不動産所得、配当所得、給与所得、一時所得、雑所得、土地建物の譲渡所得

分離課税のもの:

利子所得、山林所得、退職所得、土地建物以外の譲渡所得

私たちが銀行に預けている預金通帳に雀の涙ほどの利子が加算されている場合がありますが、これは源泉分離課税されていますので税金が天引きされています。その他、割引債や金融商品の利益も源泉分離課税となっています。これら源泉分離課税されているものは確定申告は不要です。

2002.08.07