[317]結納あれこれ~結納7品~

結納に使う品は古来より決まっています。なんでこんなもの?ッて思うものもありますが、むしろその意味を理解しながら結納を楽しんでしまうのもいいものです。結納品は関西と関東では異なりますが以下のものは大体同じです。

・目録

目録は結納品の品目を記した明細書です。「久しく茂る緑」を喜んで「茂久録(または茂久禄)」と書く場合もあります。目録は品目に数えません。

1.熨斗(のし)

熨斗はアワビの肉を干して伸ばしたもの。アワビは滋養栄養が高い食品として不老長寿の意味があります。実際には食べられません。

2.寿留女(するめ)

噛めば噛むほど味の出るスルメは寿留女の字をあて、すばらしい女性と意味するとともに、保存がきくことから久しくご縁が続くようにとの願いが込められています。スルメは実際に食べられます。

3.友白髪(ともしらが)

友白髪は麻を束ねたものです。共に白髪の生えるまで仲睦まじく一緒に、という意味です。関西では高砂人形を意味する場合もあります。

4.子生婦(こんぶ)

これは昆布です。子生婦は子を産む女性という意味で、元気な子供を産んで欲しいとの願いよりおくるものです。子宝に恵まれるようにという意味のほか、よろこぶ(こんぶ)にかけているともいわれます。

5.末広(すえひろ)

未来が素晴らしく広がるように白無垢の扇一対(二本)をおくります。純粋無垢と末広がりの意味があります。末恵廣、末栄廣と書くこともあります。

6.小袖料(こそでりょう)

元々は着物そのものを意味しましたが今では結納金(現金)を意味します。関東では御帯料、関西では小袖料と書きます。

7.家内喜多留料(やなぎだるりょう)

喜びの宴席を執り行う際の御膳料の意味です。柳樽料とも書きます。柳樽は酒樽のことで、酒樽をつけることもあります。

結納品は相手の地域性を考慮に入れて決めましょう。結納は基本的に男性側の都合主導で進めて構いません。ただし結納品については相手の女性と相談して決めましょう。

品数は9、7、5、3など奇数とするのが基本です。品数を減らす場合でも「スルメ」「コンブ」はできるだけ入れたいものです。