[318]結納金の相場

結納のときに収める小袖料(こそでりょう)は本来着物そのものを納めたものですが、最近では合理的に現金となりました。そしてこの小袖料こそ結納金ということになります。

結納金は男性の給料3ヶ月分というような基準もあるようですが、本人の資力と仕事能力+男性側の家柄の能力で決まるようです。本人の資力は当然ですが、結婚は「家と家がするもの」という考えも残っており、由緒正しき家柄の場合はかなり高額になることもあるようです。

結納金の金額がわからなくても女性側に聞いてはいけません。聞かれれば「簡単でいい」とか「少しでいい」などという答えが返ってきてしまいます。結納を執り行う以上は、しきたりに基づく行事として相場は守るべきでしょう。

結納金の相場は100万円というのが多いようです。次いで70万円、50万円という順です。奇数額が多いのは割り切れない数字にしているからです。

関東などでは半返しを省略する傾向にあり、100万円の結納金のところ、最初から袴料を差し引いて50万円とする場合もあるようです。

結納のときに使う現金は小袖料のほか柳樽料(やなぎだるりょう)があります。これは結納時の酒肴料として結納金の10%ほど包むのが一般的とされています。

柳樽料を省略する場合は、小袖料の中にご縁がありますようにと、五円玉を入れる慣習もあるようです。